肝臓病の話1 「健診や献血で肝機能が異常と言われたら?」

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健診や献血で「肝機能が異常です」と言われたらどうしたらよいでしょうか?

通常健診や献血で行われるは、AST(GOT), ALT(GPT), γ-GTP(ガンマGTP)などの血液による肝機能検査で、これらが正常より高い場合には要注意です。

大きな手術や輸血を受けたことのない方であれば、その多くは肥満による脂肪肝や、お酒による肝障害が多く、体重を減らすことや、お酒をやめることで改善します。しかし中にはB型肝炎やC型肝炎ウイルスによる慢性肝炎など、特別な治療が必要な肝臓病もあります。現在わが国ではウイルスによる慢性肝炎患者は200万人程度と考えられており、放置すると肝硬変や肝臓癌に進展することがあるので、きちんと診断することが大切です。

またこれらの肝臓病以外にも、比較的稀な肝臓病ですが、中年以降の女性に多い、自己免疫性肝炎や原発性胆汁性肝硬変(ともに身体の中の免疫の異常でおこる肝臓病)などもあります。

これらの肝臓病は相当進行するまで症状はあまり出ませんので、どのような肝臓病であるかは、血液検査で肝炎ウイルスの検査を行ったり、超音波検査を行わないと確定できません。

診断が確定できれば、現在では様々な治療法も開発されており、完全に治すことや、肝機能を安定化して、進行を抑えることが可能です。

いずれにしろ、きちんと診断することが重要ですので、肝機能が異常と言われたら、必ずお近くの医院・病院で精密検査を受けてください。

文責:大畑 充

 

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